まこまないはこまない

まこまないはこまない

2017年を振り返る〜演劇編〜

馴染みのお店に○○・オブ・ザ・イヤーを決める時季だと言われ、もう2017年も年の瀬だと思っていたら2018年になってしまった。

思えば2017年も色々と演劇を観に行った。

演劇界隈で有名な劇団は観に行こうというのが1月くらいの目標だったかもしれない。いろいろと観に行った。何を観に行ったのだろう。いまでも優柔不断だし、そもそも演劇といっても全てが全て違うものなので、ベスト・オブ・マイ・演劇は決めかねるが、とりあえず今年観に行った演劇ってなんだったっけと思い返してみる。

 

【1月】

30日:アマヤドリ『銀髪』(本多劇場

生死とかわりと直接的な性的表現とか舞台だからできる表現がある舞台だった(らしい)。若くてエネルギッシュで疾走感があった印象はある。

 

【2月】

17日:NEXTAGE『Laundry Room No.5』(cube garden)

コインランドリーの隠れ部屋から人生を選択「洗濯」しなおすお話。ファンタジックでもありリアリティもあり寂しさもあり。

25日・26日:M&OPlays『皆、シンデレラがやりたい。』(作・演出:根本宗子、本多劇場

追っかけている男性アイドルの熱愛が発覚し、追っかけの前に恋人も登場してはちゃめちゃ。新谷真弓さん・高田聖子さん・猫背椿さんの3人の掛け合いが強烈すぎて面白かった。ただ裏側には嫉妬やらSNSやらびっくりするほどリアリティが感じられて恐ろしさを感じるお話だった。根本宗子さんはただ笑える面白さだけにとどまらず、今の時代の怖ろしさをリアルに感じさせる脚本を書くのがすごいと思う。

 

【3月】

10日・13日:Paingsoe『そう しそう あい』(シアター711)

2部作。新興宗教の教祖と救いを求める人々と宗教の神様的存在になってはた迷惑な少女とが交錯する世界。パインソーはいつもなかなかに難しいが、これは中でも自分の中で咀嚼するのが難しかった。

18日:舞台版 実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(SPACE 雑遊)

連合赤軍が山岳ベースで合流してからあさま山荘に立てこもるまでの軌跡。自分自身はこの時代を体感していないが、「総括」という形で若者が殺されていったことを、その場にいる恐怖感・臨場感たっぷりに伝わってきた。志をもって連合赤軍に合流した若者が、結局リーダー的な人に逆らえず死んでいくのは惨いことだが、もし仮に自分があの中にいたとしても恐怖で逆らうことなんてできなかったのだろう。

 

【4月】

22日:ピヨピヨレボリューション×激嬢ユニットバス『土砂降りぶりっこ』(劇場MOMO)

森の民と魔女が仲良くなれるかどうか。裏には真の悪者がいて(語弊があるかもしれないが)筋書きとしてはわかりやすいと思う。ピヨピヨレボリューションは「ライブstyle演劇」というのを掲げているので、とても楽しく観ることができる。そして歌は上手い。

 

【5月】

2日・13日:『新世界ロマンスオーケストラ』(作・演出:根本宗子、東京グローブ座

女性を抱くと頭に音楽が流れる男の恋愛事情。上田竜也さんが主演なので、上田担と思われる方が大勢いらっしゃったが、その方達が「楽しかった」と言ってくれたのがなんとなく嬉しかった。

14日:劇団イナダ組『シャケと爺と駅と』(シアターサンモール)

北海道の廃線の駅で最後の駅長だった人のボケが始まってしまうお話。高齢化社会の現代だからこそ見えるリアリティが多分にあり、もし家族がアルツハイマーになったらどう向き合うのかとか、自分がそのようになるのは辛いなとか、いろいろと考えさせられる話だった。北海道の廃駅ということで、街の栄枯盛衰と駅長さんの人生が重なっているのがとても良かった。

21日:パブロ学級『4年で正月』(OFF・OFFシアター)

川本成さんのソロ公演を思わせるバカバカしい演出の数々で大いに笑った。

 

【6月】

4日:劇団鹿殺し『電車は血で走る』(本多劇場

電車二部作。阪急電車吹奏楽の音楽隊で表現しているのが良かった。工務店が劇団になったりしている。

11日:劇団鹿殺し『無休電車』(本多劇場

電車二部作。『電車は血で走る』の5年後の世界。吹奏楽が彩りを与えた。

26日:新宿梁山泊『腰巻おぼろ 妖鯨篇』(花園神社 テント小屋)

状況劇場のリメイク。花園神社のテント小屋というのは初体験。音楽が美しかったのだが、歌詞があやふやで思い出せない。最後の演出は舞台の後ろで噴水というものだったが、なかなかダイナミックだった。

 

【7月】

7日:メロトゲニ『ちょっとそこらの、マドリー』(SPACE 梟門)

共同生活の中での人同士の心理を暴く。やさしい雰囲気だったが人の感情の複雑さをよく描写していた。ひとりぼっちな役は、一番自分にとって共感できた。

13日:キャラメルボックススロウハイツの神様』(原作:辻村深月サンシャイン劇場

辻村深月さんの小説を舞台化。行く前に小説を読んでみて、冒頭部分が殺人事件なのでサスペンスっぽい話かと思いきや、ほっとあたたまるお話だった。安心して観られる素敵なお話だった。

20日:シス・カンパニー公演『子供の事情』(作・演出:三谷幸喜新国立劇場 中劇場)

小学生の教室の中での関係性や立ち位置をミュージカルチックかつコミカルに描写。伊藤蘭さんが小さくて可愛らしかった。舞台がフェードアウトする終わり方は、はるかかなたの出来事のように思わせる演出だった。

23日:劇団☆新感線『髑髏城の七人 Season鳥』(IHIステージアラウンド東京)

客席を取り囲んで360度すべてに舞台セットがあるのがとにかくすごいと思う。終劇後の出口が舞台の真ん中にあるんだもの。捨之介は阿部サダヲさん。髑髏城自体も初めて観た。天魔王の森山未來さんに圧倒された。早乙女太一さんは美しい。小栗旬さんの花を観なかったのが悔やまれる。

 

【8月】

2日:コムレイドプロデュース『鳥の名前』(作・演出:赤堀雅秋ザ・スズナリ

シリアスめな展開があり、すこし手に汗握った。やっぱりスナックのカラオケシーンが好き。カタコトの外国人の役の方(水澤紳吾さん)が良かった。井端珠里さんはすてき。

13日:日本総合悲劇協会『業音』(東京芸術劇場

大人の階段を一段登ったような雰囲気。平岩紙さんが妖艶だった。

19日:M&OPlays『鎌塚氏、腹におさめる』(本多劇場

執事の鎌塚さんの丁寧さに三宅弘城さんがぴったりだと思った。

20日:少年王者舘『シアンガーデン』(ザ・スズナリ

日常っぽいセットなのに湧き出る非日常な雰囲気や、ファンタジックで楽園っぽい音楽、動きの雰囲気がいままで観たタイプの演劇とは違っていて面白かった。うっすら映るプロジェクションマッピングっぽい演出が興味深い。

 

【9月】

9日:yataPro『エール!』(テアトルBONBON)

大震災後の避難所という慣れない環境ながらも協調して生活していく様をみせた。いつかは自分の身にもありえるかもしれない身近さを感じた。鬱憤がたまるとは思うが、前向きに生きるヒントをあたえてくれる舞台だった。

10日:時速246億 川本成ソロ公演『独走』(劇場MOMO)

川本成さんの一人芝居。前回の『独歩』で面白いことはわかっていたが、今回も期待を裏切らない面白さだった。ひとり "Back to the Future" は3作目まで来てしまった。本物の "Back to the Future" をいつか観ようと思いつつ観れていない。

 

【10月】

5日:劇団☆新感線『髑髏城の七人 Season風』(IHIステージアラウンド東京)

捨之介は松山ケンイチさん。捨之介と天魔王を一人二役で演るオリジナル設定。捨之介のおちゃらけている感じも、天魔王の目力の強さも、見事に演じきっていた。

22日:月刊「根本宗子」『スーパーストライク』(ザ・スズナリ

恋活アプリで繋がる4人を描く。前半はスマホ連絡というテンポのよい掛け合いで、後半になってどんどん4人が関わってくるような感じ。セリフで笑かしてくるところも多数あり、終始面白かった。後々考えると頭のおかしい登場人物がいるので、リアリティをありありと感じて恐ろしいなと思う。根本宗子さんの作品で初めて観た『忍者、女子高生(仮)』はただただ面白く観ていたが、最近の根本宗子さんの作品は妙にリアリティを感じさせて恐ろしい。

26日:ヨーロッパ企画『出てこようとしてるトロンプルイユ』(本多劇場

言葉数が多く段取りも難しそうなのに、テンポよく続いていて素晴しいと思う。そして面白い。20回重なる絵を作っていたのだが、最初の伏線が読めずタイムリープしているものだと思ってしまったのが悔やまれる。滝本晃司さんの『ダダ』『つづくこと つづくとこ』『朝ははらぺこ』が劇中で流れていたのが嬉しい。

 

【11月】

3日:ニッポンの河川『大地をつかむ両足と物語』(葛西臨海公園(屋外))

完全屋外舞台。開場のころは夕日の時刻だったのが、だんだん青くなってきてしまいには真っ暗であった。「結婚してください」というセリフの箇所で舞浜の花火が上がった。設定がぶっとびすぎていて笑えてくる。役者が音響も照明も担当しているような感じなのが面白い。

4日:ロロ×キティエンターテインメント『父母姉僕弟君』(シアターサンモール)

若い夫婦の奥さんが亡くなり、旦那さんが新しい冒険にでるストーリー。感情が亡くなった者や生まれえなかった者にあったとして、この世に存在する人と存在しない人の間には大きな隔たりがあることを感じさせる。ファンタジックながら現実離れしていないようでもあった。

10日:カムカムミニキーナ『ダイナリィ』(座・高円寺

舞台の横側の席で、舞台下の小道具準備がよく観える。ものを役者が表現する演出がよい。狐の化かしがモチーフで、怖ろしさもありながら面白く観た。

17日:ナイロン100℃『ちょっと、まってください』(本多劇場

不条理劇というらしいが、脈絡のない会話と展開のわからなさが印象的だった。なにかメッセージがあるようでないようにも見える。3時間ほどと少し長めだったが、退屈はせず面白く観れた。

18日:劇団円想者(成蹊大学)『アリスとメロス』(成蹊大学

自分が特別だと思っている高校生の感情を『走れメロス』になぞらえた。いろいろと思い悩むが、最後に光明が見えてからの疾走感のある演出がよかった。

 

【12月】

8日:M&OPlays『流山ブルーバード』(作・演出:赤堀雅秋本多劇場

『鳥の名前』と同様、少しシリアスなシーンがあり、手に汗握った。淡々とした世界で派手さはないが、会話の間の置き方がとても好きだと思った。カラオケシーンも好きである。

14日:OFFICE SHIKA REBORN『パレード旅団』(シアターサンモール)

家族の分裂といじめられ中学生の闘いという2つの話が同時並行的に展開して、バックボーンが重い話ではあったけれど、ポップで明るく楽しい演出の舞台だった。ちょくちょくあるダンスシーンがキレッキレでよかった。

19日:『スマートモテリーマン講座』(天王洲 銀河劇場)

安田顕さんのビジュアルは当然面白いのだが、最近の話題を諷刺として取り込んだりしていて上手いなと思った。どこまでが台本でどこからがアドリブなのかわかりそうでわからないのも面白い。

 

十分観に行ってるのだろうが、思ったより少なかったかも。

どちらかというと「たま」界隈のライブにも行っているので、そちらと合わせたらやはりたっぷり堪能したかもしれない。

 

2018年の1発目は『髑髏城の七人 Season月《上弦の月》』。鳥風月と観に行くことになるので、ますます花を観なかったのが悔やまれる。